即時型アレルギーの疾患で有名なものとしてじんましん、喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎(花粉症)があげられます。
じんましんに関しては毎回特定の食品などを摂取した直後にじんましんが発症する場合など特定の食品がわかっていればそれが原因であるかどうかを確定させるために採血を行いその物質と反応を起こすか検査することができます。
この場合で重要なのが「疑わしい食品がわかっているかどうか」ということです。
単に採血をするだけでは原因特定には至らないということをご理解ください。
他には春先から夏にかけてくしゃみ、鼻水、目のかゆみなどが生じる場合はスギ・ヒノキの花粉によるアレルギーが疑われるのでそれらの花粉に対してアレルギー反応を生じるかどうか調べることができます。
またアトピー性皮膚炎の方や乾燥肌などの皮膚バリア機能が低下している患者さんでは様々な物質に対して即時型アレルギーを生じやすいことが知られています。
アレルギーを生じる物質は数百種類以上あるためすべての物質を一気に検査することは不可能ですが一般的にアレルギーを起こしやすいとされている39種類の物質に対してはView39という検査を行うことでどのような物質に対して即時型アレルギーを起こしやすいかということを調べることが可能です。
特に1年を通じてアレルギー性鼻炎症状や喘息症状を持っている患者さんには有効な検査手段と言えます。
また最近ではスギやヒノキ、イネ科の花粉に対する花粉症を持っている患者さんが特定の果物(トマト、メロン、スイカなど)を食べた後で目の周りや口周りにじんましんのようなかゆみを伴った皮疹が生じたり口の中が痒くなる、喉がイガイガする、息苦しくなるといった花粉-食物アレルギー症候群(PFAS:Pollen-Food Allergy Syndrome)や口腔アレルギー症候群(OAS: Oral Allergy Syndrome)といった特殊なアレルギーがあることがわかっておりまれに重篤なアナフィラキシー症状を呈することもあることが知られています。