1年を通じてとても多いのが
「顔が痒い」「化粧水を塗るとヒリヒリしたり痒くなる」
との訴えで受診される患者さんです。
知らず知らずのうちに顔の皮膚のバリア機能を破壊してしまっていることが一番の原因です。
皮膚は水分の漏出を防ぐだけでなく外部からの異物の侵入を防ぐ「壁」としての役割を持っています。
免疫とはその生物にとって有害となる外部からの異物の侵入を防ぎ、また排除するシステムですが
皮膚とはまさにその免疫システムの最前線に備わっている「巨大な免疫臓器」です。
この壁としての機能はやはり個人差があり、若干壁の機能が弱いかな?という方は乾燥肌として自覚されますし
かなり機能が弱い方は「アトピー性皮膚炎」として幼少期から湿疹を繰り返し、
その「繰り返す湿疹」が原因で様々なアレルギー性疾患を発症することが分かっています。
しかし中には健康なお肌の壁を過度な入浴、洗顔時に洗いすぎ・擦りすぎで破壊してしまい、
それが原因で湿疹、痒みを起こしている方も非常に多いです。
今回はこの皮膚の壁としての免疫システムと、破壊された壁では何が起きているのか?
ということに焦点を当ててPFAS(花粉・食物アレルギー症候群)に関して触りの部分だけを
かなり噛み砕いてラクガキしてみたつもりです!
・・・が、かなり文章が多くなってしまいましたのはご容赦くださいw
たまに「皮膚で湿疹が起きるから採血でアレルギー検査をして欲しい」とのことで受診される患者さんがいらっしゃいますが
採血によってわかるのは「即時型アレルギー反応の数値」です。
皮膚で湿疹が生じるのは「皮膚のバリア機能が低下しているから」であり、それが続くことで
「即時型アレルギー反応の数値」が上昇します。
つまり・・・
採血によるアレルギー検査とは皮膚における湿疹の「結果」をみているだけで
湿疹の「原因」を特定したり評価することにはならない
わけなんです。
参考までに
「湿疹型の反応が続くことにより蕁麻疹型の反応が誘導される」
という現象については蚊など虫刺されでも起こる反応であることについても
先日ラクガキで書かせていただいておりますので下記リンク先もよろしければご覧ください