重症アトピー性皮膚炎は低身長の原因になる | 福岡県福津市の『よしき皮膚科・形成外科』(アトピー性皮膚炎・巻き爪の治療、美容脱毛など)

診療所日記

重症アトピー性皮膚炎は低身長の原因になる

おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。

それでは本日の診療所日記をお届けいたします。

小児のアトピー性皮膚炎患者さんに対してデュピルマブ(デュピクセント®)を投与した際の身長の伸び

つい先日JAAD(Journal of the American Academy of Dermatology)というこれまた権威のある雑誌に

重症の小児アトピー性皮膚炎の患者に対してアトピー性皮膚炎治療薬であるデュピクセント®(一般名:デュピルマブ)を投与した場合における身長の変化に関する報告がされていました。

Dupilumab treatment improves linear growth and bone biomarkers in children with atopic dermatitis: Post hoc analysis of a phase 3 randomized, placebo-controlled clinical trial and an open-label extension study

結果として、デュピクセント®を投与した群とデュピクセント®ではないプラセボを投与した群とでは、

デュピクセント®を投与した群の方において有意に身長の伸びの改善が見られたというものでした。

また投与前の中等症から重症の小児アトピー性皮膚炎の患者さんでは、平均より身長の低い側にあったというデータも得られているようです。

これはアトピー性皮膚炎は、単に乾燥肌で皮膚が痒い、様々なアレルギー性疾患を発症しやすい、そしてそれが原因で生活の質が下がってしまうというだけでなく体の成長にも影響するということが示唆されたデータとなります。

アトピー性皮膚炎と診断を受け、体の様々な部位を痒がっていても「皮膚科を受診する時間がない」とか、「痒いだけで命にはかかわらないからちょっと我慢させとこう」と考えて皮膚科や小児科への受診をおろそかにしてしまうことは、

その子に対して普段から掻痒による強いストレスを与えることになり、睡眠不足やそれに伴った集中力の低下による心の成長を阻害するだけでなく、体の成長への悪影響も出るということが医学的に証明されたことに他なりません。

アトピー性皮膚炎の基本的な治療は

  • 継続した保湿剤の使用による皮膚バリア機能の維持
  • 湿疹、炎症が生じたらステロイド外用剤を中心とした抗炎症外用薬の塗布
  • 併発しているアレルギー疾患(喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎)に対する治療

となります。

これらの基本的な治療を行っても治療に抵抗が見られる患者さんにおいては、近年開発されたデュピクセント®を含む様々な生物製剤が多くの患者さんに対して劇的な治療効果を上げています。

当院でもこういった難治性のアトピー性皮膚炎患者さんに対してデュピクセント®とイブグリース®を使用した治療も行っています。

健やかな肌は、心と体の健やかさに直結します。

塗り薬だけではなかなかコントロールが難しい・・・とお悩みの方はまず当院を含めた皮膚科専門医のいる皮膚科クリニックでご相談ください!

 

それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!

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