おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。
それでは本日の診療所日記をお届けいたします。
ジュクジュクした発疹が飛び散らかす
これからの時期、お子さんの間に増えてくるトビヒ
まるで火事が周囲にむかって「飛び火」するように発疹が増えるためトビヒと言われるようになったとされています。
正式な名称は伝染性膿痂疹と言います。
多くの場合トビヒはいきなり出てくるのではなく、虫刺されを含めた湿疹病変が最初にあり、そこを掻き壊しているうちに汁が出てきて、その汁(浸出液)に皮膚の結合を破壊する毒素を出す細菌が感染することで生じます。
なぜか大人で現れることは非常に少なく、ほとんどが小学生以下のお子さんに多く見られることも特徴です。
実は成人と比較して未成年の方においては特に虫刺されの反応が強く表れることが免疫学的にもわかっています。
なので夏季に虫に刺された部位をひどく掻き破ってしまい、浸出液も多く出るため続いて生じるトビヒにもなりやすいと考えられます(何か他の原因もあるのかもしれませんが)。
また虫刺されからトビヒになるパターンでとても多くみられるのが・・・
「掻いてて汁がでてきたからキズパワーパッドや小さな絆創膏で覆っていたら周りがよけいにジュクジュクして広がってきた」
というパターンです。
浸出液が多い、細菌感染が生じやすい発疹に対してこのように密封してしまうと周囲に浸出液が溢れかえり、さらには密封した内部では余計に細菌感染が生じやすくなってしまうため全くおすすめできない対処法です。
いずれにしてもトビヒは細菌感染によるものなので治療の第一選択としては抗菌外用薬を塗布することが必要となります。
そして浸出液が多いとさらに細菌感染を増やしかねないため、お風呂の時には石鹸でよく洗い清潔にしておくことも大切です。
2~3カ所程度のトビヒであれば抗菌外用薬の塗布を行えば1週間程度でジュクジュクした感じは治まり、色素沈着を残して治癒します。色素沈着は数か月で徐々に吸収されていくので様子をみていきましょう。
逆にトビヒの発疹が多数、いろんな部位に飛び散らかしているようなときは内服の抗生剤も使用することもあります。
幼稚園、保育園、学校、プールはどうしたらいいの?
トビヒは患部が自分や他人の皮膚と接触するとうつることがありますが、患部が露出しないようおおわれていれば登園、登校はしても問題ないとされています。
プールについてはやはり患部を露出することになるため、周囲への感染対策や衛生上の門外が生じるのでトビヒが治るまでは控えるようにしましょう。
(各施設ごとにルールがあると思いますのでまずはそれに従ってください)
今日のポイントは3つです!
- 浸出液の多い虫刺されを中途半端に覆い隠さない
- トビヒには抗菌外用薬を塗布する
- 患部が隠れていいれば通常の生活は送っても大丈夫(プール以外)
それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!