おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。
それでは本日の診療所日記をお届けいたします。
頬っぺたから鼻にかけた赤い発疹
頬っぺたの赤み、ブツブツしたニキビのような発疹でお困りの方はいませんか?
以前こちらの診療所日記でも普通のニキビとは違う酒さや好酸球性膿疱性毛嚢炎についてお伝えさせていただきました。
一見ニキビのように見えてその原因、病態が全く異なる病気についてのお話でしたが、先日このようなことがありました。
両頬の赤みで困っていらっしゃるという患者さんが来院。
診察室で診察したところどうやら酒さのようだな…と判断。膿疱(膿の溜まったブツブツ)も無いためニキビダニなどもいなさそうだったのでまずは塗り薬で治療したところ、軽度改善したけれども赤みだけが残っている状態。
患者さんとも相談して残った赤みの所だけはIPLを使用した赤みを薄くする美容皮膚科的治療をやりましょうということになりました。
そして施術を予定している日に美容皮膚科エリアでの診察を再度行ったところ、両頬だけでなく鼻の上までぼんやりと赤みが見られる・・・
そしてre-Beauという画像診断装置でお肌の赤みを観察してみたところ両頬と鼻の上にはっきりと連続した赤みが・・・。
それを見たワタクシは即座にその日の施術を中止。とある別の病気の可能性があることを患者さんにお伝えし採血を実施。
結果抗核抗体という数値が異常に上昇していたので大学病院へ紹介し、頬の赤い箇所を皮膚生検した診断結果は
SLE(全身性エリテマトーデス)という病気であったことが判明しました。
実はSLEという病気における皮膚症状として蝶形紅斑という頬から鼻にかけて現れる発疹が見られることがあります。
そしてSLEの方は皮膚における光線過敏症があるため、もしこのままIPLを使用した光治療を行っていた場合赤みが消えるどころか患者さんの皮膚になんらかのダメージを与える結果となっていた可能性もありましたが、それを未然に回避できたという私にとっても非常に教育的な症例だったと思います。
このようにひとえに「顔の赤み」といっても単に美容皮膚科的治療をすればよいというものではなく、様々な疾患が隠れていることがあります。
我々皮膚科専門医はこういったあらゆる疾患の可能性を考え、除外したうえで治療法を決定しています。
いきなりエステや家庭用の美顔器などで治療を行う前にまずは皮膚科専門医での診察を受けることの重要性が伝われば幸いです!
それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!