おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。
それでは本日の診療所日記をお届けいたします。
いつもより虫の時期が早い?
今年の冬はいつもより温暖なせいだったのか冬の間も虫による被害が多い気がします。
マダニに刺されたという方もいらっしゃれば、例年は5月以降に増えてくるチャドクガによる虫刺されもつい先日診察しました。
(チャドクガは毛虫だけでなく成虫や卵にも毒針があるためそちらによるものかもしれませんが)
いずれにしても例年より虫の活動が早いうちから活発な印象がします。
虫刺されは毛虫だったら毒針、蚊は吸血するときに注入される蚊の唾液に対する免疫反応で痒みが生じます。
なのでステロイド外用剤を虫刺されの部位に塗布して免疫反応を抑えることで症状の改善を行います。
我々が処方するステロイド外用剤などの塗り薬は皮膚局所の免疫反応を抑えるお薬であり、塗ったらすぐにかゆみが治まるものではありません。よく「かゆみ止め」と誤認されて1日に何回も塗っても痒みは止まらないと言われる方もいらっしゃいますが、正直痒みが治まるまでは数日かかります。
痒みを一時的にでも緩和する方法としては別の刺激を皮膚に与えることでかゆみ刺激をキャンセルするという方法があります。
実は皮膚に生じる様々な感覚のうち、かゆみ刺激はその優先順位が低くなっています。
一番優先的に脳に伝達される刺激は痛み刺激です。
痛みという刺激は言ってみれば皮膚が破壊されています!という皮膚からの救難信号なので、どの間隔よりも最優先で脳へ伝わります。
その次が温熱刺激や寒冷刺激といった順番になり、最後の方にかゆみ刺激といった感じです。
よく「虫に刺されたところを爪でバッテンを付けるとかゆみが軽くなる」というのはこの痛み刺激を加えることで一時的にかゆみ刺激の伝達をキャンセルすることによるものです。しかし皮膚に傷をつけるのはやっぱり良くないですよね。
なので虫に刺されたところが痒くて困る、というときにおすすめなのが「氷や保冷材で冷やす」という方法です。
よく市販の虫刺されの塗り薬にはスーッとする成分が含まれていますが、これはこのスースーした冷たいような刺激で痒みを緩和することを目的として含まれています。
また昔から虫刺されのお薬として有名な「キン〇ン」というお薬がありますが、あれには実はカプサイシンという唐辛子に含まれている痛み刺激を生じさせる成分が入っています。カプサイシンによる痛み刺激でかゆみ刺激をキャンセルしようとする目的なんでしょうね。
これからの時期虫刺されが増えてきます。
何より刺されないようにすることも重要です。
屋外で活動するときはなるべく長袖、長ズボンで露出を控えることで虫刺されによる被害を減らすことができますし、なにより紫外線対策にもつながります。
もしそれでも虫に刺されて痒くて困っている!という場合には受診してくださいませ。
それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!
(おまけ:AIさんに内容をマンガ化してもらいましたw)






