おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。
それでは本日の診療所日記をお届けいたします。
基本にして原点!「紫外線対策」
究極にして至高の美肌習慣は「紫外線対策」に尽きます。
良く我々の世界で言われていることとして「人間が産まれて初めてかかる病気は『老化』である」という言葉があります。
とても極端な言い方ですが、赤ちゃんとしてこの世に産まれた直後が一番若い時です。その時点から1時間、1日、1ヵ月、1年、という時の流れとともに年齢を重ね、行ってみれば老化が始まっていきます。
もちろん皮膚も臓器のひとつであり、時間が経つにつれて徐々に老化による様々な問題が生じていきます。
そんななかで特に皮膚の老化を加速させる原因が「紫外線」になります。
紫外線のお肌に対する有害な作用のひとつに光発癌と呼ばれる皮膚癌を発生させる作用があります。紫外線は皮膚のDNAを破壊してしまいます。癌細胞とはDNAの一部が壊れたまま増殖してしまい正常な皮膚や組織までどんどん破壊していき、正常な生命活動を脅かす厄介な細胞です。
また光老化という現象も引き起こします。紫外線に暴露された皮膚はDNAの破壊を防ぐためメラニン色素を産生することで紫外線による細胞の破壊を防ごうとします。この色素が皮膚の表面にどんどんと蓄積されることでいわゆるシミの原因となります。
また紫外線は皮膚の表面だけでなく、さらにその下にある皮膚の弾力を維持するための細胞までも徐々に減少させることによりお肌のシワの増加、ハリの低下といったことまで引き起こす原因となります。
ただ一つ進化の流れの中で人間の体は紫外線を利用してビタミンD合成を行い、骨の形成・代謝に利用するという有益なシステムを獲得しましたが、一般的に紫外線はあらゆる生命体にとって有害なものでしかありません。また正常な骨を維持するのに全身に何時間も紫外線を浴びる必要は全く必要なく、普段生活するうえで十分量の骨維持のための紫外線は得られているとされていますのでご安心ください。
また紫外線の中でもごく一部の波長(308nmの波長)は皮膚の過剰な免疫反応を抑制することが研究で分かっています。
このごく一部の波長を取り出して皮膚に照射することで、暴走した皮膚免疫反応をコントロールする治療法がナローバンドUVBという器械を利用した治療法になり、こちらは紫外線の有害な波長をカットし、治療に有益なごく狭い波長(narrow band:ナローバンド)のみを照射する方法となっています。
紫外線は日常生活を送る上で完全にカットすることは不可能です。
またお仕事の関係や、お子さんと一緒の屋外活動などでどうしても紫外線を強く浴びることもあるかと思います。
その上でまずは幼少期から徹底した紫外線対策がお肌の老化を少しでも緩やかにすることができます。
ここ数十年で紫外線の量は徐々に上昇してきていることも調査で分かっています(40年前から約5%の上昇)。
これは私の個人的な考えですが「小学校、中学校で行われる夏の炎天下の屋外で行われるプールの授業を強制することは塩素で皮膚のバリア機能を破壊するだけでなく紫外線による光老化、光発癌の原因にしかなってない」と強く思います。
もちろん好きでやっている屋外活動をやめなさい、と言っているわけではありません。野球やサッカーなど屋外でやるスポーツをする前には徹底した紫外線対策(日焼け止めの使用と頻回な塗り直し)を行ったうえで楽しく行ってください!
そして日焼け止めの使い方で重要なのが「落ちたと思ったら塗りなおす」ことです。
特に屋外で汗をかいたりした場合は30分~1時間に1回は塗りなおすことが推奨されます。
塗り直しには最近みられるスプレータイプの日焼け止めが使い勝手が良いです。ただしスプレータイプの日焼け止めは塗り直しにのみ使用するようにして、基本はクリームタイプの日焼け止めを使用することを心がけてください。
どの様な日焼け止めが良いのか?というご質問を受けることもありますが、これについてはまずは「ご自身のお肌に合ったものを選んでみましょう」とお伝えしています。
市販のものではテスターを使用して塗り心地や刺激感がないか確認してから購入することをお勧めします。また当院でも市販で手に入るものの試供品や、クリニックでしか取り扱っていない日焼け止めのサンプルなどがありますのでそれらの中から合ったものを使用するようにしてみてください。
それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!