おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。
それでは本日の診療所日記をお届けします。
「塗り薬を塗るのは化粧水、乳液を塗った後?先に塗るの?」と疑問に思ったことはありませんか?
結論から言うとほとんどの場合、化粧水・乳液などはお薬を塗る前に塗るととらえていただくとよいと思います。。
まず化粧水、乳液などの成分は皮膚の角層までにしか作用しないことと、その目的の多くは「保湿」を中心としたものになります。
そして多くの塗り薬は軟膏、いわゆる油脂を成分としたものとなります。
化粧品を使用した保湿としては化粧水で水分を与えて、乳液などで蓋をするイメージとなります。
もし軟膏基剤のお薬を先に塗ってしまうと、油脂による油の膜を先に作ってしまうため、せっかく化粧水をその上から塗っても効率的に角層へ保湿成分を届けることが難しくなってしまいます。
これは我々が処方する保湿剤においても同じでして、基本は「保湿剤を塗る→ステロイド外用剤などのお薬を塗る」の順番で行ってみてください。
細かいお話をすると、お肌に塗るものとしては
- 化粧品
- 医薬部外品
- 医薬品
と3つに分けられるのですが、皆さんがお肌に塗るものについては法律によってこれらのうちどれかに分類されています。
なのでひとえに「保湿剤」といってもこれらの3つに分けられ、含まれている成分や皮膚のどの深さまで作用するかによって全く異なっていきます。
「化粧水が肌に入っていかない感じがする」というお悩みもたまに伺うのですが、そもそも化粧水は皮膚の角層までにしか作用しません。
そのうえでこの「化粧水が肌に入っていかない感じ」というのを自分としても医学的に考えてみたのですが、その理由は
- 化粧水を塗ってもすぐにその成分が失われている状態
- 化粧水自体に保湿効果を発揮する成分自体が少ない
- 化粧水が浸透する角層自体が破壊されている状態
この3つが考えられるのかもしれません。
化粧水を塗ってもすぐその成分が失われることを防ぐためには、化粧水の上から塗る乳液について油脂系基剤をメインとしたものを使用するとよいと思います。
化粧水自体に保湿効果を発揮する成分が少ない場合は、セラミドなどの成分が多く含まれているものを使用するとよいと思います。
化粧水が浸透する角層自体が破壊されている理由としては、過度の洗顔やクレンジングによるものが考えられますし、そもそも皮膚が炎症を生じて病的な状態になっていることが考えられます。その場合は皮膚科を受診して病的に傷んだ角層を修復してくれるお薬を使用することで皮膚の保湿機能が改善することが考えられます。
特に皮膚が傷んだ状態で化粧水、乳液などの化粧品だけで保湿を頑張りすぎてしまうとかえってその成分によってかぶれ・湿疹を生じてしまうことになりかねないので注意してください。
それでは本日も健やかな肌で素敵な一日を過ごしてましょう!