おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。
それでは本日の診療所日記をお届けします。
つい先日「両肘の湿疹で何か月も困っている・・・」という患者さんがいらっしゃいました。
見ると何度も湿疹を繰り返し、掻き壊してジュクジュクになっている状態です。
数か月前に一度皮膚科に行ったきりということなので、ほとんど治療されていないようでしたので、
「時間はちょっとかかると思いますが、まずはステロイド外用剤で今ある湿疹を治療していきましょう」とお伝えしたところ
「実は一度皮膚科でステロイド外用剤を処方されて塗ったのですが、塗った後メチャクチャヒリヒリして痛くて余計に痒くなったので使いたくないんです・・・」と言われました。
お話をさらに伺うとどうやらハンパないほどの刺激感だったとのこと。
たまにクリーム系やローション系のステロイド外用剤はジュクジュクしたところに塗ると刺激感を伴うことがあるので、どのような感じのお薬でなんという名前の薬かわかりますか?と聞いてみたのですが、
覚えてないし、その時お薬手帳も持ってらっしゃらなかってので分からない・・・
と、ここでマイナカードによるオンライン認証システムが役に立ちました!
過去の処方歴が参照できるというのはこういったときにも役に立ちます。
そうしてその時処方されたお薬の名前を確認してみると・・・
「タクロリムス軟膏」
でした。
実はタクロリムス軟膏は外用するとその部位にヒリヒリした灼熱感を伴うことで知られています。
特に今回の方はジュクジュクしたところにこのタクロリムス軟膏を直塗りしたことで凄まじいヒリヒリ感を生じたのだと考えられました(一般的にはジュクジュクしたところには塗らないようにと注意書きがされています)
確かに、皮膚科で湿疹に対して処方されるお薬はどれもステロイド外用剤と思ってしまうかもしれませんね(笑)
そのことを患者さんにご説明し、今回処方するお薬は刺激感はありませんからとお伝えしたところ安心していただけました。
タクロリムス軟膏はステロイド外用剤ではなく、免疫抑制剤含有軟膏でありステロイド外用剤に伴う副作用も無いため比較的安心して使用継続できるお薬です。
ただこの「灼熱感」を伴うことから一部の方には使いづらいお薬でもあったりします(;^ω^)
ですが、濃度の低い小児用のタクロリムス軟膏は灼熱感も少なくて済むので私も湿疹の強さや部位によってしばしば成人用と使い分けて処方します。
今回はステロイド外用剤を塗るとヒリヒリする!という場合、実は全く別のお薬かもしれませんよ?というお話でした。
もちろん「なんかこのお薬肌に合わないな?」と感じたら、まずはそのお薬がなんであったのかまずはお伝えくださいね。
それでは本日も健やかな肌で素敵な一日を過ごしてましょう!