その胸と背中のニキビ、アレかもしれません。 | 福岡県福津市の『よしき皮膚科・形成外科』(アトピー性皮膚炎・巻き爪の治療、美容脱毛など)

診療所日記

その胸と背中のニキビ、アレかもしれません。

おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。

それでは本日の診療所日記をお届けいたします。

マラセチア毛嚢炎

ニキビは顔以外では主に背中や胸といった脂腺の多い部位に発生することが有名です。

ところで特にこれからの時期、胸や背中にブツブツとしたニキビのような発疹が出てくる場合、通常のニキビとは違いマラセチア毛嚢炎という毛穴の炎症の事があります。

これは毛穴の中でニキビ菌が増殖するのではなく、マラセチアというカビが増殖してニキビのような炎症を生じる病気です。

このカビは皮膚に存在する常在菌の一種であり、誰もが発症する可能性を持っています。

特にこれからの湿度が上がる時期や、汗をかいて衣服を着替えずそのままにしているとやはりムレてカビが生えやすくなるので気を付けてください。

また、アトピー性皮膚炎などで定期的にステロイド外用剤を塗布する必要がある患者さんの場合、たまにステロイド外用剤を塗布することでかえってマラセチア毛嚢炎が拡大することがあるため「普段通りお薬を塗っているのになんだかニキビのようなブツブツが増えてきた」

という場合は塗り薬の概要をいったん中止してかかりつけの皮膚科で相談するようにしてください。

治療としてはカビが過剰に増殖している状態なので抗真菌薬(カビの増殖を抑えるお薬)を塗布することで数週間で治癒していきます。

 

余談ですが、皮膚科に限らず最近様々なお薬が出荷制限がかかったり、製造そのものが中止になってきています。

物価高や原材料費の高騰など様々な原因が関わっていると思われるのですが、なかでも特に日本のお薬の値段(薬価)が国によって非常に低く抑えられているということも原因なのでは?と考えられます。

メーカー側が物価高や原材料費高騰のなかお薬を生産しても、薬の値段自体が国によって安く設定されているため結局作れば作るほど赤字になってしまう…。結局メーカー側としては赤字となるお薬は生産するのをやめるという流れになってきていることが予想されます。

そして今回お話したマラセチア毛嚢炎に対して非常に効果の良いある塗り薬も出荷制限がかかってしまい、手に入らない状況となってしまいました。

・・・ホント、水を争って戦いが繰り広げられた「北斗の拳」のような世界になりつつあるような気がします。

「手に入らなくなったあの薬を使えばマラセチア毛嚢炎も早く治るのに!」という歯がゆい思いをしつつ、残されたお薬で少しでも良い効果が表れるよう我々としては全力で努力してまいります。

 

それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!

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