おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。
それでは本日の診療所日記をお届けいたします。
「何の虫に刺されたんでしょうか?」
そうですよね!虫刺されだった場合何の虫に刺されたのか気になりますよね!
けど・・・
具体的な虫の種類までは分からないことがあります。
蜂に刺された場合は何より患者さんが実際にその現場を経験しているのでよくわかりますよね。何よりメチャクチャ痛い。
ムカデに噛まれた場合もメチャクチャ痛いんですが、たまにあるのが「寝ていたら噛まれた」というパターン。この場合痛みで目が覚めてパニックになってしまうことがあって慌てて振り払ってしまい、ムカデ自体を確認できないということがあります。ですがムカデに噛まれた場合刺し口が5㎜間隔程度で2カ所あることが多いためこちらも診断は比較的容易です。
これからの時期増えてくるチャドクガ皮膚炎についても超絶痒みを伴う小さなブツブツがびっしり出ていたり、衣服の中にまでブツブツが見られることからもすぐにわかります。
蚊に刺された場合、特に小学生~20歳くらいまでは蕁麻疹のようなミミズばれのような発疹で、触ると比較的硬く触れるということから診断がつきます。
ダニやカメムシ系の虫は皮膚をはって血を吸いながら皮膚を歩いて移動することがよくあるので、2~3カ所の発疹が一列に並んでいる時はこういった虫による吸血跡を考えます。
またパンパンに張った水疱を生じている場合はノミ(特にネコノミ。犬ノミは最近ほとんどいないらしいです)が考えられます。
何より皆さんが虫刺されと思っている発疹は実は虫刺され以外の発疹だったり、逆になにか特殊な皮膚疾患かもしれない!と思っている発疹が虫刺されだったということも往々にして経験します。
まず我々ができることはその発疹が「虫刺されによるものか、それ以外の原因によるものか」を判別することです。
なぜなら
どの虫刺されにおいても治療法、使用するお薬は同じだからです。
虫刺されによる痒み、痛みについては結局のところその虫が外部から皮膚に異物を注入してきて、その異物に対する免疫反応がこれらの不快な症状を呈しています。
ですのでまず治療としてはこの不快な症状を早く抑えるためにステロイド外用剤の塗布を行うということになります。
例えば風邪で発熱を生じた場合を考えてみてください。
コロナもインフルエンザも陰性の風邪の場合もあるかと思います。ただ熱が出っぱなしだと体力的にもキツイのでとりあえず一時的に熱を下げるために解熱剤を使用するのと同じということです。
まずは過剰な免疫反応による身体の不快な症状をコントロールするということが「虫刺され」においても「風邪」においても共通する治療内容となります。
実は虫刺されと皮膚免疫については非常に複雑というか個人的にも非常に興味深く面白いところがあります。
また「治療法はどれも同じ!」とは言ってもいつの日か皮疹を見ただけで虫の種類まで100%判別できるようになれたらいいな~とも、虫を見ると興奮する私個人としてはいつも思ってはいるのです。
それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!