おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。
それでは本日の診療所日記をお届けいたします。
痛いの痛いの飛んでいけ
小さい頃、すっころんで頭をぶつけたり、膝をすりむいたりしたとき、お母さん、おばあちゃんに
「よしよし痛かったね~。痛いの痛いの飛んでいけ~!って」やってもらったことはありませんか?
そしたらなんか痛みが引いたような気がするような感じがしたりして。
そしてすぐに痛みの事なんか忘れてまた元気に遊びまわるなんてことが良くありました。
また昔から病気やケガについては「手当て」するなんて言いますよね。
実はこのぶつけたり痛みがあるとこを触るという行為が医学的に痛みを実際に緩和する可能性があることに関して九州大学の研究チームが発見しこれまた米科学アカデミー紀要という雑誌に掲載されるようです。
マウスの実験で、何か触れたことを脳に伝える「触覚神経」を無効化したうえで足裏の「痛み神経」を刺激してみたところ、
足裏をなめ続ける時間が約3倍に延びた(触覚神経を刺激しようとする時間が長くなった)一方で、
痛み刺激を与える時同時に「触覚神経」も刺激したところ、足裏を舐める時間が半分以下に減りました。
ということは、「痛み信号」の伝わりが「触覚信号」によって抑制されるということが今回の研究で分かったことです。
「は?それが分かってなんになるの?」とお思いかもしれませんが、
日常生活における痛み刺激は多くの場面で生活の質(QOL:Quality of Life)を下げてしまいます。
なにか楽しいことをしたいのに、痛みがあって集中できない・・・とか、
皮膚科で言えば帯状疱疹の痛みに悩まされた方も多いのではないでしょうか?
今回の研究結果によって「痛みそのものを抑えるために触覚への刺激からアプローチする」という痛みに対する新たな治療方法が得られる可能性が示唆されたのです。
通常の痛み止めは効かない、けど脳に直接作用する痛み止めはボーっとしたり眠くなって…といった悩みが改善されるかもしれないのです。
慢性疼痛で悩んでいる方にとっては今後のさらなる研究が待たれますね!
それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!