おはようございます、院長です!
それでは本日の診療所日記をお届けいたします。
飲み薬で湿疹の痒みは止まらない!
よく「かゆみ止めの飲み薬がありませんか?」といわれる患者さんがいますが、
湿疹の痒みを飲み薬で完全になくすことは不可能です。
抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬をかゆみ止めとして処方されたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、
実はこれらのお薬については一番痒い時をレベル100としたら
レベル90くらいにまでしか下げることができません。
もちろん中には軽度の痒みに対して、これらのお薬を内服することで快適に過ごされる患者さんもいらっしゃいますので、
症状とお薬の効果を見ながら処方することになります。
ちなみに海外では抗ヒスタミン薬の作用のひとつである「眠気」の副作用を利用して
軽い睡眠導入剤として処方されるケースもあるようです。
(最近は抗ヒスタミン薬の性能が上がって眠気の副作用がないものの方が市場ではメジャーです)
抗ヒスタミン薬の本来の使い方
これらの内服薬は
・じんましん
・アレルギー性鼻炎、結膜炎
・喘息
などのI型アレルギー反応による病気に対して使用されるのが本来の使用方法です。
アトピー性皮膚炎、皮脂欠乏性湿疹など湿疹が痒みの原因であれば
まずはしっかりと外用剤で湿疹病変をコントロールすることが何よりの痒み治療であることを覚えておいてください。
またステロイド外用剤についても「かゆみ止め」という認識は捨てましょう!
ステロイド外用剤を「かゆみ止め」と思って1日に何度も塗ってしまうと
逆に皮膚が薄くなったり、皮膚にカビや細菌、顔ではニキビダニが増えるなどの副作用を生じる事になります。
ステロイド外用剤やそのほかの塗り薬については用法容量通り(大抵は1日2回)外用することで
徐々に湿疹病変を改善させるものです。
じゃあ「かゆみ止め」というお薬は存在しないのか?
実は・・・あります!
数年前に痒みを起こす物質としてIL-31という物質が発見されました。
その物質に着目して京都大学皮膚科の研究チームが開発したお薬で
ネモリズマブ(ミチーガ®)というお薬は痒みを強力に抑制してくれます。
このお薬は生物製剤という位置づけとなり、投与方法は予防接種と同じような「注射による投与」となります。
また使用できる患者さんも限られており、
1か月以上ステロイド外用剤を使用したり、抗ヒスタミン薬を内服しても症状の改善が見られない
アトピー性皮膚炎、結節性痒疹(皮膚に痒い塊が多発する病気)の患者さんにしか
現在は使用が認められていません。
当院でも何人か投与を行っていますが
投与数日で劇的に痒みが軽減したと言われる患者さんがほとんどです。
もしアトピー性皮膚炎による痒みや、「結節性痒疹」と診断されて既存の治療で症状、痒みが改善されない、という方がいらっしゃいましたら
お力になれるかもしれませんのでどうぞお気軽にお問い合わせください。
それでは本日も健やかな肌で素敵な一日を過ごしていきましょう!