おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。
それでは本日の診療所日記をお届けいたします。
石油が足りなくなると医療にどのような影響が出てくる?
現在中東情勢が大変なことになっています。
もし原油、石油が手に入らなくなってくるとどうなるでしょうか?
まず石油を原料とした製品が手に入らなくなっていく可能性が高まっていきます。プラスチック、ゴムなんかも石油を原料として作られているので医療の現場であれば真っ先に思いつくのが手術などに使用する使い捨ての手袋が頭に浮かびます。また一時期透析に使用する製品も製造できなくなることからSNSでは透析患者さんの間でかなり危機感の感じられるやり取りを目にしました。
ほかにも石油を原料としたお薬もあるため、薬品そのものも手に入らなくなる可能性があります。皮膚科領域では外用剤の基剤となるワセリン、プロペト、サンホワイトなども製造困難になる可能性が考えられます。
そしてすでにそういった入手困難となりそうな製品が現実問題として手に入りにくくなっている状況に陥ってきています。
また原料が入手できてもメーカー側は原料の高騰により製造コストが高くつくことから一部の製品、薬品については製造を停止していくことも考えられます。
こちらについてはすでに全国的な物価高などの影響もうけて製造中止となったお薬がドンドンと増えていっており、我々としても診察の時患者さんに「実は○○というお薬はもう作られなくなったので処方ができなくなったんですよ」とお伝えすることが多々あります。まさかこういったことが起こるとは、10年前からすると想像できなかったようなことが起こっています。
そして電気についても我が国を含め多くの国は火力発電によってそのほとんどがまかなわれています。
原油価格の高騰は電気代の上昇に直結します。一般のご家庭でも節電によって対応するのと同様、クリニック・病院などでは特に電気を多く消費するCT、MRIなどの稼働制限を行う可能性も考えられます。
医薬品が手に入らない、診察で必要な器具も手に入らない、検査もできない、となるとまさに医療インフラは完全に崩壊してしまいます。
5年ほど前にコロナウイルスによるパンデミックが起こった際にとはまた別の医療危機が起こるかもしれません。
その時国としては「感染拡大のため不要不急の外出を避けましょう」と全国民に伝えていましたが、もし今後原油の安定的な供給が行われなくなったとなったら「医療インフラ確保のため不要不急の受診を避けましょう」という流れもあるかもしれません。
いかに我々の生活において石油というものが大切であり生活の根幹に関わっているかと、医療従事者としての立場からしてもとても今後の医療の在り方について考えさせられる今回の中東情勢です。
兎にも角にも良い形で今回の中東での紛争が終結することを願っています。
それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!