【肝斑+シミ】レーザー治療はできないの? | 福岡県福津市の『よしき皮膚科・形成外科』(アトピー性皮膚炎・巻き爪の治療、美容脱毛など)

診療所日記

【肝斑+シミ】レーザー治療はできないの?

おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。

それでは本日の診療所日記をお届けいたします。

シミ、肝斑

「あなたには肝斑(かんぱん)があるのでシミに対するレーザー治療はできません」と言われた方はいらっしゃいませんでしょうか?

そうすると肝斑が完全に消えるまで何カ月も場合によっては何年も他のシミ治療はできないのでは…と思われますよね?

結論から言うと・・・肝斑があってもシミに対するレーザー治療を行うことは可能です!

もちろんいきなり肝斑がある上のシミに対して強力なレーザーを当ててしまうとかえって肝斑が濃くなってしまうことは間違いないので、ちょっとした工夫が必要になります。

そもそも肝斑って何?ということですが、肝斑自体もお肌にできるシミのひとつになります。

ひとえにシミと言っても実は日光性(老人性)色素斑、肝斑、そばかす(雀卵斑)、炎症後色素沈着、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)5種類に分けられます。

皆さんがご想像されている「シミ」はその中でも日光性(老人性)色素斑と呼ばれるものでいわゆるレーザー治療の良い適応です。これはその名の通り長年の紫外線によるダメージが皮膚の表皮細胞に蓄積されることで生じるシミであり、皮膚の表面、浅いところに発生するシミです。

そしてこれらのシミは合併していることが多く、特に30代以降からは肝斑の発生が多くみられその肝斑の上に日光性色素斑を合併していることもよく見られます。また肝斑は皮膚の比較的深いところに生じるシミです。

そして肝斑の原因は外部からの摩擦などによる刺激と、女性ホルモンが影響します。30代以降の女性の両頬に肝斑が多くみられる理由はメイクを毎日行ったり、洗顔、クレンジングの頻度が男性に比べて高いことが理由とされています。

刺激を受けることで皮膚の比較的深いところにいるメラノサイトという色を作る細胞が周囲に色素をどんどん放出することによって生じるのが肝斑というシミになります。なので生じる原因からすると肝斑と炎症後色素沈着って根っこの部分では原因が同じと考えてもいいかもしれません。このメラノサイトは強力なレーザー光を照射することによっても活発に色を周囲に放出するため(「戻りジミ」の原因)、肝斑がある部位に日光性(老人性)色素斑にレーザー治療をやってはいけない理由とされています

なので肝斑を治療、予防する第一の方法は「外部からの刺激を徹底的に排除する」ことになります。クレンジング、洗顔時にそれを数か月意識して継続するだけでも肝斑は徐々に薄くなっていきます。その他の治療としてはトラネキサム酸の内服がメラノサイトの活動を抑え、肝斑を薄くすることが分かっています。また最近はピコレーザーを使用したピコトーニングという施術によってメラノサイトの活動を抑える方法もあります。いずれにしても数か月という単位で継続することで徐々に薄くしていくことが肝斑の治療です。残念ですがあっという間に肝斑を薄くする魔法のような方法はまだ開発されていないのが現状です。

さて話を戻して肝斑の上にある日光性(老人性)色素斑に対してどのようにすればレーザー治療ができるのか?ということですが、

まずはメラノサイトの活動を抑え、なるべく周囲に色素を放出しない状態にしておくことが必要です。

そこでまずは徹底して摩擦などの刺激を避け、トラネキサム酸の内服を3~4ヶ月ほど行ってからレーザー治療を行うという流れになります。だいたい3~4ヶ月くらいでメラノサイトの活動は落ち着いていくと考えられています。

もちろんそれでも100%レーザー後の肝斑の増悪は回避できるというものではありませんが、そうすることで少しでも肝斑の悪化を防ぎながら気になるシミ治療を行うことができます。

言ってみれば守りをある程度犠牲にした攻めのシミ治療ということになります。

 

やはりそれでもせっかく高いお金を出して受けるレーザー治療ですので、少しでも良い結果を得たいですよね?

そこで選択するレーザー機器もなるべくメラノサイトを刺激しないような機器の選択を考えます。

ピコレーザーは従来のQスイッチレーザーと比較して熱によるシミの破壊ではなく衝撃波によるシミの破壊を狙っているため、メラノサイトへの刺激が比較的少ないため、術後の戻りジミの発生も少なくすることが期待できます。またGentle Max Pro Plusを使用したレーザーフェイシャルも低出力のレーザーを1カ月おきに複数回に分けて徐々に表面のシミを破壊するので肝斑がある日光性(老人性)色素斑に対しても比較的安全に施術できるとされています。

このようにひとえにシミ治療と言ってもなんでもかんでもIPLやレーザーを照射すればよくなるというものではなく、人それぞれで様々な治療法を組み合わせてその方に合った最善の治療方針を立てる必要があります。

言ってみれば「あなただけのオーダーメイドの治療」が必要ということです。

皮膚に関する知識をしっかり有している皮膚科専門医のもとで美容皮膚科の治療を受けることがあなたのお肌の健康を守るうえで最も大切ということがおわかりいただければ幸いです!

 

それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!

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