おはようございます、よしき皮膚科・形成外科院長の吉木です!
それでは今日の診療所日記をお届けいたします。
目の周り、頬、口周りが痒い!
そろそろ人によってはイヤな季節の到来ではないでしょうか?
特にここ福岡は花粉だけでなく、大陸からの黄砂やPM2.5を含めた大気汚染物質がハンパないです。
そして花粉が目や鼻の粘膜に入って生じる花粉症だけでなく、
花粉自体が皮膚に付着して痒くなる花粉皮膚炎も増えてきます。
花粉症は花粉による即時型アレルギー反応ですが
花粉皮膚炎は花粉の刺激によるかぶれの反応です。
特にこの症状は目の周り、頬、口周りに多く生じます。
花粉はだれにでもまんべんなく付着するはずなのになぜこういった部位に多く見られるのでしょう?
洗顔、メイク、クレンジングに気を付けて!
まず目の周り、特に上まぶたの皮膚は皮膚の中で最もその厚さが薄い部位になっています。
また頬部は頬骨が出っ張っている部位でもあります。
すると洗顔やクレンジングの時に擦るような操作を皮膚に加えると当然皮膚表面をやすりがけするようなことになるため
特に皮膚の薄い部位や骨で出っ張っている部位は強く傷つけられることになります。
皮膚は外部からの異物侵入を防ぐバリア機能を有していますが、傷ついた部位は行ってみればバリア機能が破壊され
完全に無防備な状態。
すると花粉や大気汚染物質などが容易に皮膚に侵入してくるため、皮膚は防衛反応(免疫反応)として
異物が侵入してきた皮膚そのものを破壊することで異物を排除します。
これがいわゆる湿疹と呼ばれる反応であり、湿疹を生じた部位は赤く腫れあがり強い痒みを伴うことになります。
過剰・過度の洗顔、アイメイクの時の摩擦は全てこういった湿疹の原因となります。
洗顔の時はしっかりと泡立てた石鹸や泡タイプの洗顔料を顔に乗せたら決して擦らず
泡のみを圧迫するように洗顔を行ってください。
顔の湿疹の救世主
それでも湿疹が生じたら我々は湿疹を押さえる塗り薬を処方するのですが、
数年前まではステロイド外用剤かタクロリムス軟膏を処方して炎症を抑えるようにしていました。
しかしステロイド外用剤では目の周りに塗ると眼圧の上昇をきたすリスクがあり、
タクロリムス軟膏は塗った後の灼熱感が問題だったのですが
数年前に発売されたデルゴシチニブ軟膏(コレクチム軟膏®)がこの問題を解決してくれました。
この軟膏はステロイド外用剤のように眼圧を高めたり、皮膚が薄くなったり、血管が広がるような副作用もなく炎症をコントロールし、
さらには皮膚のバリア機能を改善する塗り薬です。
ただ、効果が表れるまでがゆっくりな印象ですので、むしろしっかり毎日外用することで効果が発揮されていきます。
もしお顔、目の周りが痒くてツライ、という方はまず洗顔のやり方を見直してみてください。
それでもお顔に湿疹が生じ、我慢したり化粧水なんかでごまかし、放置しておくと
色素沈着が残ったり、瞼においては掻きすぎて瞼が開きにくくなる「眼瞼下垂」を生じてしまうことがあります。
困ったら迷わず皮膚科で診察を受けでください!
それでは本日も健やかな肌で素敵な一日を過ごしていきましょう!