とうとう始まった。 | 福岡県福津市の『よしき皮膚科・形成外科』(アトピー性皮膚炎・巻き爪の治療、美容脱毛など)

診療所日記

とうとう始まった。

おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。

それでは本日の診療所日記をお届けいたします。

米国ユタ州でAIによる医薬品処方システム導入

まだ試験的なものみたいですが、ついに始まるみたいですね。

The First AI Drug Prescriber

目的は医師不足(おそらくは医師の局所偏在)の解消と、継続した内服治療ができないことによる経済的損失の回避を目標と掲げているようです。

継続した治療ができないことの方が国全体の医療費の支出は高くなります。わが国でもそれを解消するため安倍政権時代にオンライン診療の全面解禁が導入されたという背景があります。

なぜ継続した治療ができないと医療費が膨れ上がるのか?

これは高血圧、糖尿病などの慢性疾患の患者さんに当てはまるのですが血圧、血糖値がコントロールされないまま放置された場合、脳出血・脳梗塞・狭心症・心筋梗塞などの重篤な症状を発症するリスクが高まります。

そうした重篤な疾患を発症してしまった場合、即座に高度な医療技術を使用して治療にあたらねばなりません。その医療技術を提供するための医療費の方が、長年定期的に投薬され疾患のコントロールをされていた場合における医療費を大きく上回ってしまうためです。

(集中治療室で1日治療を受けるだけで数十万~数百万という医療費を要することもあります。わが国では国民皆保険制度と高額療養費制度によって、患者さん側の支払いは月額数万円で済むようになっています)

患者さん側にとっても診療の予約をして、待ち時間を減らして、慢性疾患の治療ができるという意味でかなりのメリットがあると思います。

ちなみに私はいずれ数年後にはAIが医療の現場でかなり大きなウェイトを占めると考えています。特に皮膚科のような視診による診断が大きなウェイトを占める科においてはわざわざ皮膚科専門医を育てる必要性はなくなっていくと思っています。

しかしそれでも現時点ではその上でAIによる診断と処方について様々な意見も今回の論文で書かれています。

AIが相手にするのは人間ですのでやはり虚偽の申告を行うことがあります。

ちゃんと薬を使っていないのに「使っていました、飲んでいました」と言われてもし病状が悪いとAIが判断したらさらに不必要なお薬を処方されたりするかもしれません。

また人間のメンタル的な面が多くの病気に影響を与えることもわかっています。AI(器械)は疲れませんが、人間は疲れますし普段の生活で様々なストレスも受けます。そういった面がその人の病気にどれだけ影響しているかというところも現時点ではAIに数値として評価することも難しいです。

またさらに現在広く嗜好品として広がってきた電子タバコのように、人体に与える健康リスクがどの程度あるかどうかも詳細が不明のまま多くの人に利用されることになったことから、後になって電子タバコの有害性を訴えても「もうみんな使ってるから規制は難しい」という状況になることについても危惧されています。

それでも医療を含めた我々の日常生活の中においてあらゆることがAIによって代替される日はそう遠くないかもしれないな、と思うのです。

これからも常に「人間にしかできない医療とは?」を考えていくことが我々医師に求められています。

 

それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!

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