昨日東京で行われた蕁麻疹・喘息・アレルギー性鼻炎・結膜炎など
いわゆるアレルギー性疾患に関する講演会に招待され、参加してまいりました。
一番の目的は私も愛読する「虫と皮膚炎」という参考書でおなじみの夏秋先生のご講演を拝聴することでしたが
全ての演者の先生の講演内容は非常にクオリティーが高く、集中しっぱなしであっという間の2時間でした。
皮膚科で問題となる即時型アレルギー反応については「蕁麻疹」があります。
よく皆さんが「今回のじんましんの原因はなんですか?食べ物ですか?」聞かれますが
私は「原因はありませんよ」とお応えすることが多いです。
実は特定の食物・物質が原因となるじんましんは全体の3%~5%くらいなんです。
現在は「蕁麻疹治療ガイドライン」上でも
「画一的にアレルゲンに関する検査をするべきではない」
とされています。
ですので「単に血液検査で何に対してアレルギー反応が生じるか知りたい」
というご要望で来院された場合、自費(保険診療外)での検査になりますことをご承知おきください。
しかし中には病歴・臨床症状から原因となる物質が推定されることがあり、そのような場合には
推定される特定の物質に対してアレルギー反応が生じるか検査をすることができます。
なかでも「PFAS(花粉ー食物アレルギー症候群)」の診断に関するお話は今日からの診療に直結する内容でして
この症状で悩んでいる患者さんに少しでもお力になれるかと思います。