おはようございます!よしき皮膚科・形成外科、院長の吉木です。
それでは本日の診療所日記をお届けいたします。
「症状をググらないで(Never google your symptoms)」
7年ほど前にNever google your symptomsという歌がyoutubeでバズったのをご存じでしょうか?
歌っているのは海外のお医者さんのようでして、要は自分の症状をネットで調べてもトンデモナイ結果しか返ってこないで逆に不安になるばかりだからやめておきましょう、ということを伝える内容です。
我々医療従事者からしたら「マジでホントそれなw」といった内容をシニカルに伝えるものでした。
当時は「ホクロ」と調べたら「皮膚癌です」との検索結果だったり、この歌の中では「皮膚が痒い」と調べたら「精神科を受診しなさい」との検索結果だったりと不安をあおるだけの検索結果でした。
そして何よりネットで検索するということはその検索ワードにかかるほぼすべての内容をただ羅列するだけというものでしたので正しい情報、間違った情報、アヤシイ情報などが淡々と並べられるだけです。
そして「本当に正しい情報はどれか?」という判断は、その検索結果をみた人間に完全にゆだねられるものです。
そしてなにより人間には「自分の思っていること、信じていることと合致する情報のみを脳が勝手に取捨選択するだけでなく、それに反する情報を無視・軽視する機能(確証バイアス)」が備わっています。
そうすることで不安な要素に関する情報や自分の思い込んでいる情報のみをネットで収集し、さらに不安が増していくだけでなく「私の病気は○○なんだ!」と思い込んでいってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
そうなる前にまずはクリニック・病院を受診しましょう!
確証バイアスに囚われすぎてしまい、医師の診断が自分の思い込んでいる病気と違っていたという場合には医師からの治療・処置にも積極的になれず、最悪の場合、自分の思い込んでいる診断を下してくれるクリニックを長年探し求めるという状態になることがあります(ドクターショッピング・青い鳥症候群)。
・・・と、まあこれが7年前までのお話だったのですが最近はGoogle検索なんかもAIを導入することで科学的に信頼のおける情報のみを表示するようになってきただけでなく、その人の悩みを会話形式で具体的に入力することができるようになったので検索制度もかなり向上してきています。
もしGoogle検索にその人の既往歴、家族歴、さらにはその時点での生体データ(血圧、脈拍などなど)や皮膚科では皮膚の所見などもアップロードして・・・なんてことが可能になったらまたそこから多くのデータを学習していくことでAIはさらに賢くなっていきます。
ひょっとして次にGoogleが提供するサービスは「Google ドクター」なのかもしれないですね。
それでは今日も健やかな肌で素敵な1日を過ごしていきましょう!