痛みをほとんど伴わないイボ治療 | 福岡県福津市の『よしき皮膚科・形成外科』(アトピー性皮膚炎・巻き爪の治療、美容脱毛など)

診療所日記

痛みをほとんど伴わないイボ治療

「イボ」というとどのようなものを思い浮かべますか?

首周りにできるイボ、顔にできるイボ、足や手にできる硬いイボ、水イボ・・・。

体の表面から出っ張るものをとりあえず「イボ」と総称しますが今回ご紹介する痛みの少ないイボ治療

お子さんに多く見られる「みずいぼ」「足、手にできる硬いイボ」に対する治療方法です。

 

みずいぼや足・手にできる硬いイボの原因はウイルスです。

皮膚が大好きなイボが小さな皮膚の傷や乾燥してカサカサした部位から皮膚に侵入し、そこでウイルスたちの家を作っている状態と思ってください。

治療法としてはピンセットで直接イボを除去したり液体窒素でイボを凍結させることでウイルスに侵されてしまった皮膚を破壊するというのが一般的です。

しかしどちらの方法においても問題となるのが「痛み」です。

私自信もイボの凍結治療がどれだけ痛いのか実際に自分の皮膚で試してみましたが

「患者さんにこんなにも痛いことを治療としてやっているのか・・・。」

とかなり申し訳ない気持ちになってしまいます。

なるべく痛みの少ない治療法はないものかと先輩皮膚科医に相談してみたところ

「トリクロロ酢酸」という物質を使う方法を教えていただいたので早速自分の皮膚で試してみました。

 

こちらが施術風景。

トリクロロ酢酸 施術

いたって簡単で、爪楊枝の先にトリクロロ酢酸溶液を浸してイボのあるところに押し付けるだけです。

イボに侵されてしまった皮膚を腐食させつつイボのウイルスのDNAを破壊するというのがこの治療法の機序です。

 

しかしこの治療法の難点としては

1:液体窒素療法などに比べて治療期間が長くなることがある。

2:毎週処置を受ける必要がある。

3:施術当日はその部位を濡らすことができない(お湯でトリクロロ酢酸が溶けて周囲の正常な皮膚まで炎症が生じてしまう)

4:保険が認められていない(自費診療になる)

ということが挙げられます。

 

イボ治療に対する痛みの少ない治療法の一つとしてご理解いただければと思います。

もし痛みのためにイボ治療をあきらめてしまったという患者さんがいらっしゃいましたらまずはお気軽にご相談ください!